鯵の種類見分け|鯵とは

お手頃な価格と和洋折衷様々な料理の材料として用いることが可能な鯵は、スズキ目アジ科アジ亜科に分類される魚の総称であり、なんとアジ科に分類される20種類以上の魚が「鯵 (あじ)」と呼ばれていることになります。

しかし、鯵は種類によって大きさやオススメの食べ方などが若干異なるため、鯵の種類を見分けて、それぞれに合った調理法を用いておいしいアジ料理を食べたいという方も大勢います。

鯵,種類,大きさ,見分け

そこで、今回は日本で最も定番の鯵「マアジ」「ムロアジ」「マルアジ」それぞれの種類を見分ける方法とオススメの食べ方をご紹介します。

スポンサーリンク

鯵の種類その1「マアジ」

日本では「鯵」というと必ず「マアジ」が出てくると言われるほど、古くから日本の食卓に欠かせないスズキ目アジ科に分類される魚の1種です。

北西太平洋の沿岸域に生息している海水魚であるマアジは、日本では最も重要な食用魚のひとつに数えられており、お刺身や塩焼き、から揚げなど和洋折衷様々な料理の材料として用いることができる万能魚として、主婦や一人暮らしの方々からたいへん人気があります。

ただ、マアジには「白アジ」と「黒アジ」の2種類あり、

・体高が高く、体の背部分がうっすらと黄色に色付いており、ふっくらとした体格をしている鯵を「白アジ」

・やや体高が低く、体色が黒っぽい細長くスマートな体格をしている鯵を「黒アジ」

と言います。

主に白アジは「キアジ」や「キンアジ」の居つき型のマアジことを指し、黒アジは「ノドグロ」や「セグロ」、「クロアジ」などの回遊型のマアジのことを指します。

マアジは体の大きさによって呼び名が変化してゆく魚でもあり、

・15cmから20cmのアジを「ゼンゴ」
・20cmから25cmのアジを「小アジ」
・25cmから30cmのアジを「中アジ」
・30cm以上を「大アジ」

と言います。

ただ、地域によって体の小さな鯵を「アジゴ」や「マメアジ」稚魚に近いアジを「スーパーゼンゴ」と呼ぶこともあるそうですので、旅行へ行かれた際はアジの呼び方に注目されてみてはいかがでしょうか。

鯵の種類その2「ムロアジ」

体長40cm前後、細長い紡錘型をしており、背の部分が青く、体の側面に黄金色の帯が走っているアジ科ムロアジ属に属する「ムロアジ」は、知っていたら達人級と言われるほどマイナーな魚ではあるが、なんと鯵のなかで最もおいしい魚でもあるため、最近ではグルメ番組や雑誌、情報サイトなどでも積極的に紹介されるようになり、名前だけ聞いたことがあるという方も増えてきました。

ムロアジは、お刺身やなめろうなどの生食で頂くのがオススメですが、鮮魚として出回るのは産地周辺地域の身に限られており、稀に関東地方にも入ってくるのですが、価格を安くしても売れ残ってしまうことが多いそうです。

また、ムロアジは日本各地で干物や削り節などに加工されており、伊豆諸島ならびに伊豆地方では「くさや」の原料として用いられています。

鯵の種類その3「マルアジ」

ムロアジと同じく、体の大きさが40cm前後の「マルアジ」は、断面が丸く身体がほっそりしているのが特徴的なアジ科ムロアジ属に属する魚です。

マアジと比べると、体がやや青みを帯びており、楯鱗が体の後方部のみにあり、第二背ビレと尾ビレ、尻ヒレと尾ビレのあいだに独立した鱗が存在するマルアジはマアジによく似ているので、間違われることも多いのですが、マアジは縦と横の比率が1:4、断面は平たく、マルアジは縦と横の比率が1:5で、断面が丸いのが特徴となっています。

ただ、スーパーやデパートに物差しを持って行くことはできないため、体の表面にある側線カーブの傾斜度合が急こう配ならばマアジ、緩やかならばマルアジとなります。

それでも見分けることが難しいという場合は、尾ビレの根元に小さなヒレがあるかどうかを見るのがオススメです。マアジの尾ビレの根元には何もありませんが、マルアジの尾ビレには上下に小さなヒレがありますので、この部分で見分けると良いでしょう。

マルアジはムロアジ類ですので、血合いが大きいので主に加工品として用いられることが多いのですが、マアジの味が落ちてくる寒い季節になると、おいしさが増すため鮮魚としての需要が高まります。

もし、マルアジをお刺身やたたき、酢じめなどにする場合は、秋から春にかけての寒い時期がオススメです。

今回は日本で最も定番の鯵「マアジ」「ムロアジ」「マルアジ」についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

食卓の定番「マアジ」を使った料理も絶品ですが、知る人ぞ知るマイナーな鯵「ムロアジ」や「マルアジ」も旬の時期を迎えるとおいしさがアップします。

この機会に様々な鯵を食べ比べて、あなた好みの鯵を見つけてみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする