鯵とは|鯵の名前の由来や生態

スーパーやデパート、商店街の鮮魚店へ行くと、旬の魚たちと共に家計の味方「鯵 (あじ)」の姿をよく見かけますよね。

鯵とは、熱帯および温帯地域を中心に世界中の海に広く生息しているスズキ目アジ科やアジ亜科に分類される魚の総称であり、暖流に乗って日本周辺を回遊し、季節を問わず漁獲できる魚のため、価格もお手頃で、フライやなめろう、マリネに干物、南蛮漬けなど和洋折衷様々な料理の材料として使用することができることから「家計に優しい魚」として、主婦や一人暮らしの方々のあいだで大人気の魚となっています。

ところで、なぜアジが「鯵」と呼ばれるようになったのかと気になったことはありませんか。

アジ

そこで、今回はアジの名前の由来やアジの魅力をご紹介します。

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アジの名前の由来

様々な料理の材料として用いられているアジという名前の由来には、

・「“味”が良い」の「味」に由来する
・魚が群がり集まることを「あち」と言い、この言葉が転じて「アジ」となった

など諸説ありますが、江戸時代中頃に活躍されていた儒学者で政治家でもあった新井白石が鯵を食べた際に「アジとは味なり、その味の美をいうなり」と唱えたり、1982年9月に刊行された榮川省造著「新釈 魚名考」には、「海岸近くでも安易に、しかも大量に獲れたために『アジ』の魚名は古くからあり、「ア」は愛称語、「ジ」や「ヂ」は魚の名語尾であり、『アジ』や『アヂ』とは美味な魚の意味だろう」と記されていることから、「“味”が良いから“アジ”」という説が有力ではないかとされています

ところで、アジという名前が「味が良い」の「味」が由来ならば、なぜ鮮魚店などで販売されているアジは「味」ではなく、「鯵」という漢字を用いているのでしょうか。

鯵という漢字が用いられるようになった理由は、

アジは元々魚偏に「喿」という文字の魚だったのですが、日本で最もポピュラーなアジ「マアジ」の旬が旧暦の3月 (太陽暦の5月)であったため、魚偏に「参」と書いて「鯵」となった

アジには群れを成す習性があったことから「“魚”が“参”集する」という意味を込めて「鯵」となった

など諸説あり、鯵の語源に関する決着は現在もついていないそうです。

鯵ってどんな魚でどんな味がするの?

鯵とは、アジ類の代表的な名称であり、昔は「最もたくさん見かけるもの」という意味の言葉として用いられていたこともあったそうです。

鯵は日本人の食卓に欠かせない魚のひとつであり、淡白な味わいのなかに深い旨味を感じることができるクセの少ない万人向けの魚として、幅広い世代の方々から愛されているのですが、最近では海外からの観光客たちのあいだでも話題となっており、なかでも絶大な人気を誇るのが、サクッとした食感とジューシーな旨味がクセになる「アジのフライ」です。

実際にアジのフライを見たことのある方や食べたことのある方々は、

安いのにこのおいしさはズルい!

ソースをかけなくてもすごくおいしそう

フライドチキンやブリトーなどと比べてヘルシー!

などと、高く評価しており、日本人だけではなく海外の方々をも虜にしてしまう鯵の魅力は絶大です。

今回は鯵とはどのような魚なのか、どんな味がするのかについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

私たち日本人は古くから鯵を食べてきましたが、鯵の名前の由来やどんな魚なのかを詳しく知っている人は、そう多くおりません。これをきっかけに少しでも多くの方々が、「鯵」に対して興味を持って頂ければと思います。

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