お刺身やお寿司、カルパッチョにマリネ、ステーキなど様々な料理に変身できてしまう「マグロ」は、部位によって食感や味わいが大きく異なるため、それぞれの部位に合わせた調理法で頂くのが良いとされていますが、スーパーやデパート、インターネット通販などでマグロを購入する際、大半が「さく」の状態で販売されているため、どのマグロを見ても全て同じに見えてきてしまいますよね。
そこで、今回はおいしいマグロのさくの選び方と切り方、冷凍さくのおいしい解凍方法をご紹介します。
おいしいマグロのさくの選び方
既に切り身になっているため、一目見ただけではどのマグロのさくも同じに見えてしまいますが、身の色やスジの入り方などによって、誰でも簡単にマグロの鮮度やおいしさを知ることができます。
それではさっそく、おいしいマグロのさくの選び方のポイントをご紹介しましょう。
身の部分がキレイな赤色をしている
マグロのさくを選ぶときは、赤身が鮮やかな赤色をしているものを選びましょう。
白く変色していたり、黒ずんでいるものは鮮度落ちの可能性があります。
ただ、元々淡白で薄桃色の赤身のマグロもいますので、購入しようとしているマグロの種類によって見極めるのがポイントです。
ドリップが出ていない
マグロのさくを手に取り、パックの底部分に「ドリップ」が溜まっていないか見てください。
ドリップとは、マグロなどの魚の身から出てくる赤い水分のことであり、ドリップの溜まり具合でさばいてからどのくらい時間が経過しているのかが分かります。
吸水紙が敷かれている場合は、吸水紙が出来るだけキレイなものを選ぶようにしましょう。
スジの入り方を見る
マグロのさくをよく見ると、スジの入り方が1つ1つバラバラですよね。
主にスーパーやデパートなどで見かけるマグロのさくに入っているスジの模様は、
・筋目が斜めに入っている
・筋目の幅が狭い
・半円場になっている
などが挙げられますが、この中でお刺身にするとおいしいマグロのさくは「筋目が平行に入っている」ものになります。
筋目が平行に入っているさくは包丁を入れた際、筋に対して直角になるため、真っ直ぐ切ることができます。
しかし、筋目が平行でないさくはプロの板前さんならば難なく切ることは出来ますが、私たち一般人ではキレイに切ることができません。特に筋が交差しているものや筋が細かいものは避けた方が良いでしょう。
マグロのさくの切り方
お刺身は平作り・引き作り・角作り・細作り・そぎ作りなど様々な作り方があり、料理が苦手な方や初めてお刺身を作る方にとっては何が何だかサッパリですよね。
マグロのさくでお刺身を作る際は、最も簡単な「平作り」がオススメです。
平作りの作り方
- 包丁の根元から一気にさくへと切込みを入れます。
- 左手の指でさくを軽く押さえ、第一関節を折り込みます
- 第一関節に包丁の背を当てるように少し寝かせ、引きます。
- 包丁を引き切ったら、刃先で右側に送り、並べてゆきます。
包丁のミネをほんの少し左側に傾けると角がキレイに仕上がるため、器に盛った際に見栄えが良くなります。
冷凍されたマグロのさくをおいしく解凍する方法とは?
インターネットのお取り寄せで冷凍マグロのさくを購入した場合、解凍方法を誤ってしまうと、せっかくお取り寄せした絶品マグロのさくの風味や食感が台無しになってしまいます。
冷凍マグロのさくの解凍方法は、調理時間や用途などに合わせて3種類ほどあるのですが、どの解凍方法もマグロに含まれる栄養素や旨味成分を逃さないよう、一緒に入っている解凍方法の説明書を見ながら解凍するようにしましょう。
ですが、なかには「解凍したらドリップが出てきて旨味が消えてしまった」「ベチャベチャしていて美味しくない」など説明書通りに解凍したのに上手くいかなかった方も多いかと思います。
そんなときは、温塩水を利用した解凍方法がオススメです。
温塩水を用いた解凍法は、
・短時間で解凍できる
・色持ちが良い
・旨味成分がドリップとして出にくくなる
・季節による解凍ムラを防げる
といったメリットがあります。
では、詳しい温塩水解凍法をご紹介しましょう。
【温塩水解凍法】
- バットに40℃ほどのぬるま湯を1リットル入れ、30gの食塩を加えて温塩水を作ります。
- 冷凍マグロのさくを①に1分から2分ほど漬け込みます(※温塩水に漬け込んでいるあいだにさくの表面に就いている切り粉などを落としておきましょう)。
- 温塩水から取り出し、余分な水分をキッチンペーパーで取り除きます。
- 新しいバットを用意し、キレイなキッチンタオルを2枚重ねて敷いたら、3.を乗せてキッチンペーパーを被せます。
- 冷蔵庫で1時間から2時間ほど寝かせたら完成です。
半解凍になったら食べごろですので、筋目に沿って丁寧に切ってゆきましょう。
今回はマグロのさくの選び方や切り方、オススメの解凍方法についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
マグロのさくは様々な料理の具材として活躍する食材ですので、おいしいお料理を作るためにはさくの選び方や解凍方法はしっかり頭に入れておくことをオススメします。
今晩のおかずにマグロを購入する予定の方は、是非ご紹介した方法でマグロのさくを選んだり、解凍してみてはいかがでしょうか。