マグロとは|マグロの生態

日本の食卓に欠かせない定番魚といえば、サケやサバ、アジなどが挙げられますが、そのなかでも特に人気の高い魚が「マグロ」です。

マグロは、お刺身やマリネ、カルパッチョに漬け丼、お茶漬け、ステーキなど和洋折衷様々な料理へと変身できるため、毎日の献立に悩む主婦の方々から高い人気を誇っています。

ところで、様々な料理へと変身できる万能魚として人気の高いマグロとは、いったいどのような魚なのかご存知ですか。

今回は、マグロとはどのような魚なのか、気になる疑問や生態についてご紹介します。

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マグロとは

マグロとは、スズキ目サバ科マグロ属に属する外洋性の大型回遊魚であり、食物連鎖の頂点に君臨する魚類界の王様です。

実は初夏と秋ごろに旬を迎えるカツオとは親戚関係であるが、和名に「マグロ」を含むカジキマグロやイソマグロなどは学術上、マグロ属に属するマグロとは全く異なる種であり、生物学が成立する以前から存在した通俗名を引き継いだため、このような名称となっています。

マグロは英語で「Tuna (ツナ)」と言い、日本では「ツナ=マグロ」と解釈されておりますが、実際は上位分類群のマグロ族「Thunnini」全般を表しており、カツオやソウダガツオ、スマなども「ツナ」と表すので、海外の旅行先で「ツナ」を食べる際は、「マグロ族に属する魚料理」と覚えておくと良いでしょう

マグロに関する気になる疑問や生態について

マグロといえば、「魚の中で最も泳ぐのが早い」「眠ったら死んでしまう」など生態に関する噂がありますが、これらの噂は本当なのでしょうか。

マグロは魚の中で最も泳ぐのが早いって本当?

マグロは餌の乏しい外洋に生息する大型回遊魚ですので、餌を捕まえるために長い時間をかけて高速遊泳が可能な体へと進化し、

・無駄の無い完全紡錘形の頑丈な肉体

・水の抵抗を極限まで抑えることができる第一背ビレ、胸ビレ、腹ビレを収納する鰭収納溝

・高い推進力を生み出す強靭な尾ビレ

を手に入れたのです。

その結果、マグロたちは通常で時速30kmから60kmで泳ぐことができるようになり、なんと本気を出せば世界最高水準の技術を誇る「成田スカイアクセス」と同じ、時速160kmで泳ぐことが可能であることが近年の研究によって明らかにされました。

マグロの遊泳速度は魚類最速といっても過言ではないでしょう。

マグロは眠ったら死んでしまうって本当?

よく「マグロは眠ったら死んでしまう」という噂を聞きますが、本当にマグロは一生眠らずに生き続けることができるのでしょうか。

マグロが眠ったら死んでしまうという噂が誕生したのは、マグロは他の魚とは違い、エラ呼吸をすることができないからです

マグロは常に口を開けた状態で泳いでいます。これは口を開け続けることによって、口から入ってきた海水がエラを通過する際に、海水から酸素を取り入れて呼吸するためです。

これを「ラムジュート換水法」と呼び、泳ぎを止めてしまうと酸欠状態に陥り、窒息死してしまいます。

ですが、マグロも私たち人間と同じ生き物ですので、一生眠らずに生き続けることはできません。

マグロたちは夜になると、少し代謝能力を低下させ遊泳速度を落としながら泳ぎ続け、泳ぎながら浅い眠りについているのです。

今回はマグロとはどのような魚なのかをご紹介させて頂きましたが、いかがでしたか。

「マグロって面白い魚だね」「もっとマグロのことを知りたくなってきた」と興味を抱いて頂けたら本望です。

マグロは他の魚とは異なり、とっても珍しい生態を持つ外洋性の大型回遊魚ですので、この機会にマグロについていろいろと学んでみてはいかがでしょうか。

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