紅鮭とは|紅鮭の栄養やカロリー銀鮭との違い

日本で「鮭」というと、一般的に白鮭のことを指すのですが、世界にはなんと70種類近くの鮭が存在しており、うち日本国内で食用として流通している鮭は、白鮭を含め8種類に上ります。

そんななか、今まで鮭といえば白鮭だった日本人の心を鷲掴みにしている鮭が、海外からやってきました。

その名は「紅鮭」です。

紅鮭とは、北緯40度の択捉島やカリフォルニア以北を生息地域とするサケ科サケ属に属する魚であり、白鮭と同じく河川と海を行き来する「サーモン」と呼ばれる種類になります。

紅鮭は、生まれてから2年から3年ほど湖や河川で生活し、春の訪れと共に海へと下ります。

そして、北太平洋・オホーツク海・ベーリング海を8年ほど回遊し、成熟して産卵期を迎えると生まれた河川へと戻ってきます。

紅鮭は日本の河川で産卵することがないため、日本の漁業海域ではほぼ水揚げされることのない魚であり、スーパーやデパートなどの生魚コーナーで見かける紅鮭の多くが、北洋・アラスカ (アメリカ)・カナダなどで水揚げされて輸入されたものとなっています。

さて、そんな紅鮭ですが、気になるのが同じ海外産の銀鮭との違いです。

今回は紅鮭の気になるカロリーや栄養、オススメの食べ方に加え、銀鮭との違いについてご説明します。

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紅鮭とは?

白鮭を追い越す勢いで日本人から大注目を集めている紅鮭とは、主に北洋・アラスカ (アメリカ)・カナダなどで漁獲されているサケ科の魚です。

日本では白鮭が古くから愛食されているように、紅鮭が獲れるアメリカなどでは最もポピュラーな鮭として人気を博しています。

紅鮭の特徴は、なんと言っても鮭界のなかで最も鮮やかな紅色の身を持ち、1度食べたら病み付きになってしまう肉厚で絶妙な脂のりではないでしょうか。

なぜ、白鮭や銀鮭とは違い、紅鮭だけあのように鮮やかな紅色の身をしているのかと気になっている方も多いのではないでしょうか。

紅鮭たちは、海で生活しているあいだエビやカニなどの甲殻類やプランクトンなどを食べています。

これらの餌には、カロテノイド色素「アスタキサンチン」が豊富に含まれているため、他の鮭と比べると、身が紅くなりやすいのです。

ただ、全ての紅鮭の身にアスタキサンチンが豊富に含まれているわけではなく、鮮やかな紅色の身を持つ個体は、沖で獲られた紅鮭に限られ、沿岸で獲られた紅鮭は銀鮭に近い身の色をしています。

紅鮭の気になるカロリーや栄養

肉厚で絶妙な脂のりが人気の紅鮭には、いま話題の抗酸化成分「アスタキサンチン」が豊富に含まれていますが、気になるのがカロリーや栄養です。

では、紅鮭100gあたりのカロリーや含有されている栄養についてまとめてみましたので、ご紹介します。

  • 紅鮭 (生)100gあたりのカロリーと含有されている栄養

栄養成分

含有量

カロリー

138kcal

たんぱく質

22.5g

脂質

4.5g

※飽和脂肪酸:0.81g / 不飽和脂肪酸:2.78g

コレステロール

51mg

ナトリウム

57mg

カルシウム

10mg

カリウム

380mg

マグネシウム

31mg

リン

260mg

亜鉛

0.5mg

0.4mg

マンガン

0.01mg

0.07mg

レチノール

27μg

ビタミンB1

0.26mg

ビタミンB2

0.15mg

ナイアシン

6mg

ビタミンB12

9.4μg

パントテン酸

1.23mg

葉酸

13μg

ビタミンD

33μg

ビタミンE (α)

1.3mg

紅鮭のカロリーは、脂のりが良いぶん、白鮭よりも若干高めではありますが、美味しさや旨味を感じやすいので、ムニエルや塩焼き、お味噌汁の具材として食べるのが最も美味しい食べ方として紹介されています。

ですが、やはりここは紅鮭の鮮やかな紅色の身を活かして、刺身やお寿司、スモークサーモンにして食べてみてはいかがでしょうか。

銀鮭との違い

白鮭と共に日本の食卓に欠かせない存在となりつつある紅鮭ですが、最近ではコンビニのおにぎりの具やお弁当のおかず、大手飲食チェーン店などの鮭料理のメニューには、海外生まれの銀鮭が用いられるようになってきました。

なぜ、コンビニや大手飲食チェーン店などでは、紅鮭ではなく、銀鮭を用いるようになってきたのでしょうか。

実は、紅鮭は漁獲されている北洋・アラスカ (アメリカ)・カナダなどでは、最も人気の高い鮭であり、なんと養殖することができない魚ですので、市場に出回っている紅鮭は全て天然ものとなります。

そのため、アメリカなどの国々では高級魚として扱われており、特に鮮やかな紅色の身を持つものは高値が付けられます。

一方、銀鮭は紅鮭と同じく日本で漁獲されない鮭の種類ではありますが、1976年より宮城県志津川湾にて海面養殖がスタートし、現在では安定して銀鮭を出荷できるまでに至っています。

また、日本で確立された銀鮭の養殖技術は南米チリなどに伝えられ、毎年チリでスクスクと育った銀鮭たちが日本に輸入されています。

その結果、紅鮭よりも脂のりの良い銀鮭がコンビニや大手飲食チェーン店の鮭料理に用いられるようになったそうです。

ただ、養殖された銀鮭よりも天然の紅鮭の方が食の安全性が高いため、スーパーやデパートでは海外から輸入された天然の紅鮭がズラリと陳列されています。

今回は紅鮭とは白鮭や銀鮭とどのような違いがあるのかについてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

養殖することができない紅鮭は、市場に出回っているもの全てが天然ものであり、鮮やかな紅色の身には「アスタキサンチン」が豊富に含まれていて健康と美容に優れた効果や効能を発揮してくれます。

カロリーは白鮭よりもやや高めですが、今晩のおかずがまだ決まっていないという方は、幅広い調理法で食べることができる紅鮭を使った美味しいお料理を作ってみてはいかがでしょうか。

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