鯵が旬を迎えるシーズンは、冬物をしまって夏物と入れ替える衣替えの季節です。
しかし、夏物といえば、体のラインが出やすい服や海やプールなどの露出が多い場所へとお出掛けする機会が増えるため、本格的な夏を迎えるまでに体重を落とそうとゴールデンウィーク明けからダイエットに励む方も多いのではないでしょうか。
ただ、ダイエットには様々な種類があり、どのダイエットに取り組んだから良いのか分からず、とりあえず簡単に減量することができる「食事制限ダイエット」を始める方が多いですが、このダイエット法は失敗しやすく、しかも減量に成功したとしてもリバウンドしやすいというデメリットがあるため、あまりオススメ出来ません。
そこで、今回は5月から7月にかけて旬を迎える夏の魚「鯵 (あじ)」がダイエットに向いている理由をご紹介します。
鯵がダイエットに向いている理由とは?
鯵は、秋刀魚や鯖、鰯などと同じ、体の表面が青光りする「青魚」の仲間ですので、脂肪分が豊富でカロリーが高そうなイメージがありますが、実はとってもヘルシーな魚となっています。
オメガ3脂肪酸とは、人間の体内で作ることができない必須脂肪酸のひとつであり、体の中で「EPA」と「DHA」に変化し、中性脂肪を下げてくれる優れた効果を持っています。
また、他の脂肪酸と比べて効率的にエネルギーへと変換されるという特徴があるので、体に余分なお肉が付く心配もありません。
鯵にはオメガ3脂肪酸の他に、ダイエット中に欠かせない栄養成分「たんぱく質」も豊富に含まれています。
たんぱく質を摂取すると太るというイメージを持たれている方も多いですが、ダイエット中にたんぱく質が不足してしまうと、脂肪を燃焼するための筋肉が減少してしまい、基礎代謝がダウンして体重を減らすことができなくなってしまうのです。
ならば、お肉でたんぱく質を補えば良いのではないかとお考えの方も多いですが、肉類よりも鯵などの魚類の方が低カロリーなため、ダイエット向けの食品となっています。
ならば、「畑の肉」と呼ばれている豆腐でも良いのではないかとお考えの方もいらっしゃるかと思います。
たしかに良質なたんぱく質を摂取するだけならば豆腐でも問題無いのですが、ダイエット中はバランスの良い食事を摂取することが大切になりますので、たんぱく質の他に、オメガ3脂肪酸やビタミン類、鉄、タウリン、カルシウムなどの栄養成分がバランス良く含む「鯵」は、まさにダイエット向けの食品と言えるのです。
ただし、鯵がダイエット向けの食材だからと言って食べ過ぎてしまっては太る原因となってしまいますので、食べ過ぎには十分注意してください。
鯵の気になるカロリー
本格的な夏へ向けてダイエットに取り組まれている方にオススメの食材「鯵」ですが、気になるのがそのカロリーです。
魚類は肉類に比べて低カロリーで良質なたんぱく質を含んでいる食べ物ではありますが、全ての魚類が低カロリーというわけではありません。
例えば、夏バテ予防に最適なウナギは100gあたり293kcal、秋を代表する味覚として有名なサンマは100gあたり310kcalもあります。
鯵は100gあたり121kcalと魚類の中では平均的なカロリーではありますが、私たちが普段スーパーやデパートなどで見かける鯵は1尾あたりの可食部の重さは平均70gから90gほどですので、鯵を1尾丸ごと摂取したとしても85kcalから109kcalとなり、魚類の中では比較的カロリーが低めな魚と言えます。
ただし、鯵にはマアジやクロアジ、キアジ、ムロアジなど様々な種類があり、それぞれの種類によってカロリーが大きく異なります。
なかでも、ムロアジやシマアジなどのアジ科の魚はカロリーが高めなので、ダイエット中に鯵を食べる際は鯵の種類にまでこだわるようにしましょう。
ところで、ここ数年ダイエット中に摂取する食品の「GI値」が気になっている方も増えてきました。
鯵のGI値は100gあたり40と非常に低いため、ダイエット中でも安心して食べることができる魚類となっています。
しかし、いくら低カロリーでGI値が低い鯵であっても、食べ方によってはカロリーが高くなってしまうことがありますので、ダイエット中は、
・煮魚にする
・焼き魚や蒸し焼きにする
いずれかの調理法で食べるのがポイントとなります。
今回は鯵の栄養とカロリーについてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
鯵に含まれるオメガ3脂肪酸は鯵の脂部分に含まれていますので、加熱調理してしまうと外へと流れ出してしまいますので、ダイエット中の方や健康や美容に気を遣っている方は、旬を迎えた新鮮なアジを生のまま食べるようにし、ビタミンCが豊富に含まれている「レモン」やネギや生姜、わさびなどの薬味を添えて食べることをオススメします。